最近のマイブームは高校野球。
住んでいるのが東京で、子供が高校生ということもあり、子供の通っている学校を応援してみたところ妙にはまってしまいました。
そんな中、「夏の東京の高校野球のシード校や組み合わせをどうやって決めるのか」という疑問が出てきて、調べまくってよく理解できたので、皆さんにご紹介したいと思います。
同じ疑問をお持ちの方は、ぜひ見てやってください。
東京の高校野球のシード校の決め方
早速ですが、夏の甲子園がかかった東西の東京大会のシード権は、春の大会(正確名称は春期東京都高等学校野球大会)で決まります。
具体的には春の大会でベスト16以上になった高校は夏の大会でシード校となります。
しかしちょっとわかりにくい点があります。
それは春の大会は東京全体で行われるのに対し、夏の大会は東西分かれて行われるからです。
仮に春の大会のベスト16が全て東のチームだったら、西の夏の大会はシード校が無しとなります(さすがに実際にここまで極端には偏らないですが)。
ここ最近の状況では、東西が8:8になるのは逆にまれで、7:9とか6:10とかのパターンが多いようです。
とにかくここでは「春の大会でベスト16以上=夏のシード」を覚えてください。
夏の大会のシード順の決め方
春の大会では
優勝1校
準優勝(決勝で敗退)1校
ベスト4(準決勝で敗退)2校
ベスト8(準々決勝で敗退)4校
ベスト16(4回戦で敗退)8校
が決まります。
これがランク順です。例えば、ベスト16の段階で優勝校と戦って負けたチームは、同じベスト16の中でもランクが高そうですが、シード決めには考慮されません。とにかく上記5ランクとなります。
それで、この16校をピックアップしたら、まずは東と西にチームを分けます。
2019年度の実例を使って説明しますね。
2019年度の春の大会は以下のような結果でした。
優勝:東海大菅生
準優勝:国士館
ベスト4:関東一高、小山台
ベスト8:帝京、早稲田実業、国学院久我山、日大三高
ベスト16:片倉、桜美林、紅葉川、法政、日大二高、雪谷、小松川、二松学舎大附
これを東地区と西地区に分けるため、東と西を追記すると以下のようになります。
優勝:東海大菅生(西)
準優勝:国士館(西)
ベスト4:関東一高(東)、小山台(東)
ベスト8:帝京(東)、早稲田実業(西)、国学院久我山(西)、日大三高(西)
ベスト16:片倉(西)、桜美林(西)、紅葉川(東)、法政(西)、日大二高(西)、雪谷(東)、小松川(東)、二松学舎大附(東)
2019年度は、東が7校、西が9校となりました。
続いて「東だけ、西だけ」に分けます。この際、名前順(あいうえお順)にも並べ替えておきましょう。校名の順で抽選をひくので。
東(7校)
優勝:なし
準優勝:なし
ベスト4:関東一高(東)、小山台(東)
ベスト8:帝京(東)
ベスト16:小松川(東)、二松学舎大附(東)紅葉川(東)、雪谷(東)
西(9校)
優勝:東海大菅生(西)
準優勝:国士館(西)
ベスト4:なし
ベスト8:国学院久我山(西)、日大三高(西)、早稲田実業(西)
ベスト16:桜美林(西)、片倉(西)、日大二高(西)、法政(西)
となります。
ここまでできれば最後の仕上げです。
ランクの高い順に第1シード、第2シード、と決めていきます。高校が「なし」のところは飛ばします。
つまり全てのランクに高校があれば、第5シードまで決まることになりますが、2019年度は東西いずれも「なし」があるので、第5シードは発生せずですね。
最終的には
東(7校)
第1シード(◎):関東一高(東)、小山台(東)
第2シード(〇):帝京(東)
第3シード(☆):小松川(東)、二松学舎大附(東)紅葉川(東)、雪谷(東)
西(9校)
第1シード(◎):東海大菅生(西)
第2シード(〇):国士館(西)
第3シード(☆):国学院久我山(西)、日大三高(西)、早稲田実業(西)
第4シード(△):桜美林(西)、片倉(西)、日大二高(西)、法政(西)
となります。
ちなみに第5シードの記号は(□)です。
これでシード校とシード順が確定しました。続いて実際の組み合わせ抽選の方法です。
東京の夏の高校野球の組み合わせの決め方
一般にシードというと「強いチーム同士は序盤であたらないようにする」という仕組みなわけで、シード校が8校だったら、トーナメント表の端の8か所に配置すればいいわけでわかりやすいです。
しかし東京の高校野球の場合、シード校の数が決まっていません。2019年度の例では西が9校ありますので、どこか1校は端の8か所以外になってしまいます。
それをどのように決めていくのか解説しますね。
基本的考え方
まず以下のような図を書いてください。
数字は序列です。ざっくり「強い順」と考えてください。
勝ち進んだ場合、1は2と決勝戦まで、準決勝まで4と対戦しません。
「3と4の位置が逆でもいいのでは」と考える方もいるかと思いますが、「序列が上のものを保護する」という風に考えると理解しやすいと思います。
一番保護されるのは最も強い1です。1は、準決勝でNo.3ではなくNo.4と戦うわけです。保護されているから。
同様に準々決勝での1はベスト8の中では一番弱い8と戦うように組むわけです。
このように8までは理解しやすいのですが、分かりにくいのは9以上ある場合です。
9以上ある場合は以下のようになります。
9は準々決勝前で5と対戦します。まぜ9がここの位置になるかというと「序列が上のものを保護する」からです。
具体的には9番目に強いチームとやるのは、1でも2でも3でもなく4が受け持つからです。
同じ考え方で10は6の山になります。図はここまでしか書いていませんが、残りの順番は分かりますよね。分からなければコメントくださいな。
夏の大会のシード校の位置決め
では最後に具体例を使って説明していきます。これをマスターすると、抽選会前にいろんな予想をして楽しむことができますよ。
2019年度東東京大会
東のシード校は7校なので、まずは図の数字は7個までしか使いません。
つまり1の場所に入ったら、準決勝まではシード校とは戦わないということになります。
それでここからが大事なポイント。
東東京のシードは以下のとおりです。
第1シード(◎):関東一高(東)、小山台(東)
第2シード(〇):帝京(東)
第3シード(☆):小松川(東)、二松学舎大附(東)紅葉川(東)、雪谷(東)
上記の記号を1から順番に埋めていきます。東の場合、◎が2個、〇が1個、☆が4個 です。
そうするとこうなります。
同じ記号(同じシード)のチームが複数ある場合は、抽選で決定されます。
このケースの場合、関東一高と小山台が抽選で、◎のどちらかになります。
次は第2シード。第2シードの帝京は〇が1つなので既に決定しています。抽選は1つしかないものをひきます。
そして第3シード。☆の部分を4校の抽選で決めていきます。
今回の場合、第3シードのチームは、一般論でいえば「準決勝まで第1シードと第2シードに当たらない」左下の☆2か所が希望、となるのではないでしょうか。
まあ、強豪ノーシード校がどこに入るかは分かりませんし、相性もあるので一概にはいえないですが、あくまで一般論ではそんな感じです。
最終的に2019年度の東東京大会の組み合わせは、以下のようになりました。
素人の一般的感想ですが、第1シードの中では小山台が、第3シードの中では二松学舎附や小松川がいいくじをひいたんじゃないですかね。
2019年度西東京大会
西は9校です。同じようにまず整理すると
第1シード(◎):東海大菅生(西)
第2シード(〇):国士館(西)
第3シード(☆):国学院久我山(西)、日大三高(西)、早稲田実業(西)
第4シード(△):桜美林(西)、片倉(西)、日大二高(西)、法政(西)
なので、◎1校、〇1校、☆3校、△4校、となります。
つまり東海大菅生と国士館は既に決定、本当の抽選は第3シードからになりますね。
第3シードの3校、国学院久我山、日大三高、早稲田実業は、☆の部分に入ります。つまり3校のうち2校は左下のブロックで勝ち上がれば準々決勝であたることになります。
第4シードの4校は、△部分のどこに入るか抽選で決めることになります。一般論(強さがシード順)でいえば、第4シードチームは「右上ブロックの△」が一番望ましいっていうことになりますね。
最終的には以下のようになりました。
再び素人の一般的感想ですが、第3シードの中では日大三高が、第4シードの中では桜美林が比較的当たりくじだったかと思います。
抽選会では3回戦から出場するシード校の位置を決めてから、1~2回戦から出場する全出場校が抽選で場所を決めていきます。
特にノーシードの強豪校がどこの山に入るのか、が抽選会の醍醐味ですね。
まとめ
高校野球東京大会のシード校の決め方や、シード校の山の決め方や抽選の方法などを詳細に紹介してみましたが、いかがでしょうか?
春の大会が終わったら、シード校の監督や選手のつもりになってどの山にいきたいか、なんかを予想してみると楽しいです。
では今回はここまで。最後まで読んでいただきありがとうございました。
2019年度の東西の東京大会は2019年7月6日に開幕です。
球児や関係者の皆様、熱い戦いを期待してます!